更年期の不調は心や記憶力にも
- 若槻
40代半ばから50代半ばにかけての「更年期」といわれる時期の女性には、様々な身体的な不調が生じやすくなりますが、不安感や抑うつ、イライラなどの精神的な不調や不眠、物忘れの増加を訴える方も少なくありません。
これらの症状は個人的な性格に起因するケースもあります。また、この年代の女性には、お子さんの教育や親御さんの介護などの負担が重くのしかかったり、職場で大きな責任を負ったりしがちであるということも影響しているでしょう。
一方、体内ではこの時期、女性ホルモン「エストロゲン」の急激な低下という問題も起こっています。エストロゲンが低下すると、脳の下垂体という器官からエストロゲンの分泌を促すためのホルモンが盛んに分泌されるようになるので、神経が興奮してしまい、精神的な不調の一因にもなっていると考えられています。
このように様々な要因によってもたらされる精神的な不調は、女性のQOLを著しく低下させますし、社会における活躍を阻害することも間違いありません。女性が元気に活躍できない状況はご本人やご家族にとって残念であるばかりでなく、企業にとっても、私たちの社会全体にとっても、大きな損失であるといえるでしょう。
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