Q手指の不調に悩む人は、
なぜ女性が多いの?
- 平瀬
A 「エストロゲン」の低下が一因と考えられます。
女性の体内では思春期以降、卵巣から分泌される女性ホルモンの一つである「エストロゲン」が増加します。エストロゲンは子宮や乳房など生殖に関わる器官の発達を促す一方で、脳や心臓、血管、骨、皮膚などの全身の健康を守る上でも大きな役割を果たすのです。
そのため、エストロゲンが急激に低下する更年期(閉経前後の5年ずつを合わせた10年間)以降は、月経不順やホットフラッシュ(急な汗、ほてり等)、髪や肌の衰え、骨密度の低下、動脈硬化など様々な不調が起きやすくなります。 手指の不調もその一つで、しびれや関節痛、関節の腫れなどが発症しやすくなります。近年では、このような更年期を迎える頃から始まる手指の不調、軽い症状から病気として治療を受けるまでを総称して「更年期手」と呼んでいます。